第2言語の壁は厚かった

ルームメイトに連れられ7時50分に食堂に到着。
サインインするのよ、とかこれが美味しいよ、とか色々教えてもらい一緒に席に着きそれから昨日
会わなかった友達を紹介してもらった。
そこまではまだ良かった。
8時10分からのMorning Chapelに着いてまた一体何が起こってるのかわからなくなった。
Morning Chapleとは日本でいう朝礼のことです。
授業第1日目だったから校長先生のお話がったり新しい先生の紹介があったのはわかったけど学校内の
連絡ごととかはまったく理解できなかった。

例えば新入生はスイミングテストを受けなきゃいけなかったんだけど私はスイミングテストしか
聞き取ってなかったからまさか自分が受けるとは思ってなかった。
水泳部でもあるんかな?スイミングプールはないはずやのに…ってな事を考えていた私。
放課後に友達数人に確認してやっとわかった。
(でも水着がないとかわけのわからない理由でテストをスキップした私(笑))
LCSはアウトドア活動が盛んなためカヌーキャンプとかに行くから水泳はマストらしい。
でも水泳テストを湖でするっていうのもどうかと思うけどね…(今となってはね)

こんな感じで朝礼での伝達事項は毎朝何も理解してなかったから朝礼後いつも誰かに確認を
入れるようになっていた。
今となっては情けない話だけど幼稚園児並みに扱われていたんだ。
日本からやってきたbunniは見た目も子供っぽいし言葉もあまり理解してないって。

授業が始まる前まず私は学校内で迷い少しウロウロした後教室を見つけた。
この授業はGlobal Villageで世界情勢みたいなことについてのベーシックを習う。
先生が少し微笑んで「ここに座ればいいよ」っていうサインをしたので私は取り合えず着席した。
授業が始まると先生が机を動かしてU型にしないさいって言ったんだと思う。
皆机をガタガタと動かし始めた。
私は周りをキョロキョロと見回した後「なるへそ」って思って自分の机も動かした。
そして横に座った韓国人の男の子に自己紹介をした。
彼の笑顔に少し緊張が解けた。
Willは私より1年前にLCSに入学してきたらしい。
握手した手が暖かかった。

その後先生がブックストアに行って教科書を買ってきなさいって言ったから皆で買いに行った。
その後何かのDiscussionが始まったけどまさにチンプンカンプンの世界。
未だに何言ってたのかわからないなぁ。
みんなの積極的な討論に圧倒されてた。
そしたら横のWillも何か意見を発し私は来て1年でここまでの英語力をつけてる彼を思わず尊敬!
私はもちろん何もいえない、だって会話の内容はもとより先生が一体何のトピックを選んだのかも
そのトピックに関する知識も何も持っていなかった。

その後このクラスで私が意見を発することは全くなかった。
多分唯一話したのはプレゼンで仕方なく…そのときもグループパートナーが全てやってくれて
「Bunniはこれを読むだけでいいから」って感じだった。
意見を言っても会話力のせいであまり説得力がないのね。
取り合えず自分に出来ることはやるけどそれ以上のことまで気が回らない。
悔しかったけど何も出来ない自分をいやというほど知らされた。
このクラスでは第一次世界大戦から、アフリカやコソボについて、湾岸戦争、アメリカの世界での役割、
ホロコースト、そして第2次世界大戦などを学んだ。
宿題に教科書を5ページ読んできなさいなんていわれた日にゃ私は泣きそうになった。
専門用語がわからなかったから。
2時間かけて読んでもイマイチ理解してなかったもん。

そんな感じだったから初めてのテストは大変だった。
今となっちゃ笑っちゃえるようなたった500文字のエッセー1つ。時間は1時間。
散々だった。
先生も私がつらそうにしてるからESLの時間までExtentionをくれた。
ESLの先生に1からThesisの書き方エッセイの基本などを教えてもらってやっとかけたエッセー。
70点だったけどきっと本当はもっと低い点数だったんだと思う。
高校は頑張りようとかも考慮してくれるから。

数学の時間だけは救われた。
まさに日本人が数学の成績がいいって言うのは本当だね。
それでも一番初めの課題が出たときにはミスを犯してしまった。
先生は課題の提出の仕方にフォルダーに入れて提出って言ってたんだけど私はそれを理解してなかった。
「へへへー、こんなの屁の河童やん!」
てなもんで張り切って課題を提出した。
でももらった点数は75点。
私は???でいっぱいになってしまったら先生が「これからはちゃんとフォルダーに入れるように」って。
これまた「なるへそ」って感じ。
その日の放課後町へ行ったとき大量にクリアフォルダーを購入した。(笑)

科学のクラスは比較的簡単に思えたし何の問題も起きなかった唯一の授業だったと思う。
ちょうど化学記号を日本で習ってきたし原子とかの計算は得意だったから。
張り切って友達にも教えれるくらいになっていた。
実験もパートナーの心配には困らなかった。

パートナーといえば私はプレゼンとかのパートナーを見つけるのを恐怖としていた。
やっぱり誰も英語の100%でない留学生はグループに欲しくないみたい。
言わないけど雰囲気で伝わってくるの。
クラスが始まってばかりで友達がいなかった私は誰と一緒に活動すればいいのかわからなくて
いつも「先生がグループ決めてくれますように!」って切実に願っていた。
まあ実際は心配することもなくどうにかグループが決まっていたんだけどなんだかいつも
緊張していたのです。
なんであんなに自信喪失してたのか謎なくらい。


この私のコラムを読んできっとほとんどの人が「なーーんだこれなら私の方が全然マシじゃん!」
って思うと思う。
そんな私でも何時の間にか大学卒業なんだから…(笑)世も末かも。
こんなに緊張した一年間は後にも先にもございません。多分ね。
ただ私にはこの一年があったから色んな物事に感謝できるようになったのも事実。
人の優しさや友達のありがたみも今まで以上に感謝できるようになった。

私はカナダには特に勉強したいものがあってきたわけではなかったの。
大学留学してる人とかはビジネスが勉強したい、とか最先端のコンピューター技術を習いたい
とか結構いらっしゃるけど、私はただ呆然とカナダに来てしまった。
だから既にしたいことを見つけてカナダで目標に向かって頑張ってる皆様はすごくラッキーですよ!
ただ私の場合フワフワーとした中で人間的に成長できたと思う。
色んな感情を知って以前以上に泣き上戸になり笑い上戸になった。
これは私のチャームだと胸を張っていえる。
そして自分が好きになった。
そして今コンピューターの前でニヤニヤ昔を思い出してる自分を嬉しく思う。